Webディレクターとどう違う?
似て非なる3つの職種の違いを教えて!
多岐にわたるWeb界隈の職種……。切り分けや違いの説明が難しい職種もちらほら。Webディレクターでは、Web編集者やWebプロデューサーとよく混同されたり、その役割の違いを聞かれたりします。
この記事ではこの3つの職種について、各仕事の違いから、Web編集者・Webディレクター・Webプロデューサーになるためにはどうすればいいのか?などの疑問までお答えします。
目次
Web編集者・Webディレクター・Webプロデューサーのそれぞれの職種の違いについて、ざっくり紹介すると……。
WebメディアやWebサイト・オウンドメディアなどの記事構成を考えたり、Webライターに原稿依頼をしたり、上がってきたライティングのチェックから、訴求力のあるテキスト編集を中心とした仕事を担当する職種です。
CMSやHTMLを触って自身でページを作成していくスキルを求められることもあります。
WebディレクターはWeb制作のプロジェクトにおいて、プロジェクト全体を管理・制作進行する役割を担う職種です。
クライアントから要望や課題をヒアリングし、サイト制作のゴールを設定して制作全体のスケジュールを組み、Webデザイナー・Webライター・ITエンジニアなどの専門スタッフを指揮して制作を前に進めていきます。
企画を描き、構成やサイトマップを作成し、原稿やデザインへの赤入れからコーディングチェック、完成したサイトにエラーなどがないかのデバッグチェックなど様々な実作業から、納品までの制作進行管理、納品物の品質管理、関係スタッフの管理まで、様々な管理業務も担っています。
Webプロジェクトを展開する上で発生するクライアントとのやり取りから、プロジェクトの進捗管理、予算運用など、そのプロジェクトの全体を見渡す役割を担う職種です。
Webディレクターがプレイヤーも兼ねる現場監督だとしたら、Webプロデューサーはもう少し離れた位置から俯瞰でプロジェクト企画全体を見渡すポジションです。円滑にコミュニケーションを交わしながら、無事にプロジェクトを完遂できるよう立ち回る人、と言ったらわかりやすいでしょうか。WebディレクターがWebプロデューサー業務まで担うこともあります。
このような違いがあります。
Webディレクターに似ていると言われたり、混同されたりしがちな「Web編集者」と「Webプロデューサー」の仕事について詳しく見ていきましょう。
Web編集者の仕事は記事構成や原稿制作まわりの仕事がメインです。大きく分けて、企画立案・制作進行管理・原稿チェックの3つがあります。それぞれの段階で、情報を編んで順調に目的達成に向かうように「繋がり」を作っていく仕事です。
目指すページのテーマに沿って進められるように、資料を集めたり、ライターに発注したり、取材先・文字数などの基本的な部分を企画したりします。どんなページがユーザーにとって喜ばれるのか、編集者は日頃から様々な情報にアンテナを張ることがとても大切です。新しい視点でのアイデアも提案できると尚更GOOD。この企画立案しだいで、出来上がるページの質が左右されるくらい重要な作業にあたります。
制作段階に入るとそれぞれを専門のスタッフに任せて作業が進行していきます。
文章はライター、イラストや全体のデザインはデザイナー、ECサイトなどの場合はシステムなどをIT開発者、などなどそのテーマによって役割はバラバラ。そんなスタッフの進行をチェックし、まとめあげて、期日までに制作するのも仕事です。
作ったものがクライアントに受け入れてもらえるように求めているものを正確にスタッフに伝え、制作側とも綿密に話し合えるコミュニケーション能力が必要とされる作業です。
ページを作るにあたって、文章を執筆するのはWebライターの役割。その原稿が仕上がってきたら、誤字脱字・事実関係・全体の流れをチェックするのが大きな仕事の一つ。これが正確に行われないと、完成してアップしてもトラブルを招く結果なってしまうことも。
また、ユーザーからの好反応を目指して、記事をブラッシュアップしていくのも編集者の重要な業務です。話が逸脱したりしたときは補正をし、引用元や具体例などの必要な情報を追加したり、ワードプレスなどのCMSを使って記事編集や装飾を行うなど、サイトコンセプトを踏襲しつつ、魅力的かつ訴求力のある記事を作り上げていく仕事です。
Webディレクターの仕事は、プロジェクトごとに違う目的(成果目標)を達成するためのWebサイトを構築する業務全般がその担当範囲です。
大きく分けて、Webマーケティング戦略設計・プロジェクト全体管理・コミュニケーションの3つがあります。
Web編集者が行う「企画立案」と似ていますが、Webディレクターは、クライアントに要望や課題感をヒアリングし、WebサイトのKGI・KPI設定から成果創出のための戦略プランニングまで考え、その戦略を具体的にサイトコンテンツやサイトマップに落とし込んでいくことが求められます。
クライアントサービスの市場調査や検索キーワード調査、競合分析などを行い、Webサイトの成功戦略を組み立てていきます。
Webサイト制作は多くの工程があり、数か月から長ければ1年以上も制作を進行していくことになります。そのプロジェクト全体のスケジュールを作成し、取りまとめ、進捗管理していくのはWebディレクターの仕事です。
また完成したサイトの品質管理や予算管理もWebディレクターが行うこともあります。
1つのWebサイト構築には、ほとんどの場合多くのスタッフが関わります。デザイナー、ライター、編集者、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、カメラマンやイラストレーターなど、多数の制作スタッフから、制作を依頼するクライアント、代理店が入る場合はその担当者まで。
こうした数多くの人の中心に立って、それぞれの人とコミュニケーションをはかり、サイト制作を円滑に進めていく役割を果たすのが、Webディレクターの大きな責務のひとつです。
WebディレクターがWebサイト制作の現場を管理監督する立場とするならば、WebプロデューサーはWebサイトの事業責任を負う立場です。
Webプロデューサーの仕事を大きく3つに分けるなら、計画立案・マネジメント・責任者としての対応、の3つになるでしょう。
Webプロデューサーは、プロジェクトの上流工程を担うことが主な役割とされています。新規Webサイト立ち上げの場合なら、市場調査などのマーケティングからコンセプト設計、予算や収益計画、プロモーション戦略、必要メンバーの選定などを担当します。
とくに、お金と人に関する計画立案の権限と責任を持っているケースが多いでしょう。
しかし、これらの工程や役割をWebディレクターが担っているケースも多く存在しますので、明確な責任範囲や職域は決まっていないのが現状です。
Webプロデューサーは、その事業そのものの管理責任者として存在しますので、組織のマネジメントや人事評価に対する責任も負っています。Webディレクターの上司であるケースも多く、Web制作プロジェクトに携わるメンバーのマネジメントや評価を行ったり、Webディレクターのディレクションに対する監督や指導を行ったりすることもあります。
プロジェクト全体の管理責任者であるWebプロデューサー。万が一Web制作進行中にトラブルが発生した場合には、管理責任者として速やかな問題解決のための行動や指示出しが求められます。
また、クライアントや協業企業との折衝、自社上層部への説明や報告などもWebプロデューサーの役割であることが多いでしょう。
Web編集者、Webディレクター、Webプロデューサー、この3つの職種に興味があるのであれば、Web制作会社かWeb事業会社の求人広告を覗いてみましょう。これら3つの職種を募集していたり、これらの職種の社員が働いていたりする会社であれば、仕事を得るチャンスはあります。
ただしWebプロデューサー職に関しては、すでにその経験があるか、Webディレクターとしての経験が豊富な方でないと、いきなりの採用は難しいでしょう。まずはWebディレクターとしての経験を積むことを優先することが賢明です。
当メディアを運営している「Zenken」でも、Web編集者やWebディレクターの未経験者採用を積極的に行っています。未経験からこれらの職種につき、現在活躍しているメンバーが多数所属していますので、気になる方は一度下記の求人を覗いてみてくださいね。
「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
これを読めばイメージが掴めます!
クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪
さとゆり
前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!