Webディレクターと一緒に仕事をすることも多い「Webコンサルティング営業(企画営業)」。
この記事では、Webディレクターにとって身近なIT系職種「Webコンサルティング営業」に注目し、Webコンサルティング営業(企画営業)の仕事内容から、年収目安、キャリアパス例を調査しました。
Webコンサルティング営業からWebディレクターになる方法についても紹介します。
目次
Webコンサルティング営業(企画営業)はIT・金融・保険など、近年さまざまな業界で注目されている職業です。
Webコンサルティング営業の仕事は、クライアントのビジネスの現状を分析し、“今”必要なサービスは何かを判断・提案して売り込み、ビジネスを成功へと繋げること。
その名の通り、「コンサルタント」と「営業」のどちらの要素ももっているのです。
ここではWebコンサルティング営業(企画営業)の役割をご紹介します。
コンサルティング営業には、クライアントのビジネスの問題点や課題を把握し、クライアントにとって適切な解決策を提案することが求められます。
コンサルティング営業と似た職業に「ソリューション営業」がありますが、ソリューション営業では自社商品やサービス“のみ”で提案を行なうのに対し、コンサルティング営業はクライアントに利益をもたらすためにどうすべきかを第一に考え、時にはクライアントの事業戦略自体の提案をしたり、自社以外の商品やサービスの提案もおこないます。
先述のとおり、コンサルティング営業はIT・金融・保険など様々な業界で存在している職種ですが、Webマーケティング業界では、「Webを使って集客を促進する」ことを求められています。
現在はさまざまなWebサイトやWebサービスが作られており、わたしたちはPCやスマートフォンなどで日々それらを活用しています。
多くの人にとってWebが身近になった現代、それを集客に活かしていこうというのが、Webマーケティング・コンサルティング営業の発想と言えるでしょう。
WebマーケティングやWebコンサルティングは、WebディレクターやWebデザイナーなどが業務の一部として担っている場合もありました。
しかし、コンサルティングを専門に行う必要があるほど、Webの集客は重要性が増してきているということです。
Webマーケティング業界で活躍するWebコンサルティング営業の仕事についてご紹介します。
Webコンサルティング営業で、まず大切なのがヒアリング。しっかりと話を聞き、クライアントの課題を把握します。
クライアントによっては、クライアント自身がビジネスの課題を既に理解できている場合と、できていない場合があります。
「課題はわかっているけれど、その解決策がわからない」ということもあれば、「ビジネスをもっと成長させたいけれど、どうしたらいいか分からない」ということもあるのです。
いずれにせよ徹底的にヒアリングをおこない、ビジネスの問題点や課題を明確にすることからWebコンサルティング営業の仕事はスタートします。
ヒアリングを元にクライアントの課題を明確にしたら、どのような手法で課題解決に導いていくかのプランニングをします。
市場調査や情報収集・分析をし、課題に合った解決策を提案。マーケティングツールとして使っているWebサイトがあれば、その問題点も分析して改善策を提示しましょう。
改善策が定まったら、プランニングした内容をクライアントにプレゼンテーションし、導入まですすめていきます。
課題解決のツールは自社商品に限らず、クライアントのビジネスの発展のために有益な情報提供や提案をおこなっていきます。
企業や求人に関する情報サイト「キャリコネ」に寄せられた求人情報によると「コンサルティング営業の年収」の平均年収は498万円とのことです。
実際「コンサルティング営業 年収」で検索した際に出てくる求人情報でも、コンサルティング営業職の年収は400万円~が多く、特にWeb業界に知見があるコンサルティング営業経験者の場合は、一般よりも高額な給与交渉も期待できそうです。
なかには年収1000万円以上稼ぐコンサルティング営業もおり、経験とスキルを積めば年収アップも望める職業といえるでしょう。
なお、当メディアを運用する「全研本社」でも、Webコンサルティング営業職を積極募集しています。
全研本社のWebコンサルティング営業職では、営業経験者はもちろん、異業種や異職種から未経験でのご応募も大歓迎ですので、ぜひ注目してみてくださいね。
※以下は、東京オフィス(新宿)勤務/WEBマーケティング領域/正社員、営業職経験2年以上ありのキャリア採用の場合です。(特にWEB業界でのBtoBの営業経験がある方は優遇いたします)
月額:30万円~60万円
(内訳)
※みなし残業手当は、時間外労働の有無にかかわらず月21時間分、基本給額の基準により支給します。また月21時間を超える時間外労働分の割増賃金は追加で支給します。
※給与はご経験・スキルを充分考慮いたします。
毎月の給与とは別に、業績・評価に応じて月々のインセンティブが加算され、半年に1回支給されます。
Webコンサルティング営業のやりがいは、クライアントに寄り添ったサービスを提供できること。
一方的におすすめ商品を売り込むのではなく、クライアントのためだけの解決策を提案するので、「必要とされているものを提供できる」のです。
丁寧なヒアリングと分析・提案によってクライアントの信頼を勝ち取ることができたときの達成感は「営業」ではなかなか得られません。
クライアントと同じ目線に立ち、自分が提案した解決策でビジネスの成功を目指せることは、Webコンサルティング営業の大きなやりがいといえるでしょう。
Webコンサルティング営業にとって、コミュニケーション能力は必須スキル。
クライアントのビジネスを成功へ導くパートナーとなるためには、信頼を得なければなりません。
どんなに優秀な施策を提案できても、クライアントと関係性ができていなければ話を聞き入れてもらえないのです。
常にポジティブな態度を心がけ、クライアントにとって“感じが良くて、信用できる人”になりましょう。
クライアントのビジネスの問題点や課題を聞き出すとき、Webコンサルティング営業の“ヒアリング力”は非常に大切です。ビジネスの分析は数字だけがすべてではありません。
クライアントの満足度を高めるためには、「実はこんなことをしてみたい」「これができたらいいけど、できるのだろうか」などのクライアントの“本音”を引きだす必要があります。
ビジネスに限らず、人は“話しやすくて信用できる人”に本音を話すもの。コンサルティング営業は聞き上手で誠実でなければなりません。
また、ただクライアントの話を聞くだけではなく、ときには質問をしたり考えを述べるなど、“相談するにふさわしい相手”であると認識してもらうことも重要です。
Webコンサルティング営業は、クライアントが抱えている課題の解決策を提案する必要があるので、プレゼンテーションスキルも磨いておくべきです。
その施策を取り入れることによってどんなメリットがあるのか?その提案でビジネスが改善するイメージができるのか?Webコンサルティング営業には、クライアントがこの先の成功を想像してワクワクするような、高いプレゼンテーション能力が必要です。
Web業界において、Webマーケティングの知識は必須です。
クライアントのビジネスを成功させるために、クライアントの“立ち位置”や“優位性”を分析し、強みを活かした提案をしなければなりません。
マーケティングは知識だけではなく実践経験が重要です。
トライ&エラーを繰り返し、豊富な経験と実績によってクライアントのビジネスを成功へと導くパートナーになれるのです。
Web業界では、“施策をユーザーに見てもらう”ことがとても重要です。
たとえばクライアントのホームページにユーザーが訪れず、売り上げが伸びない状態だとしたら?まずはホームページに集客して“見てもらう”ことが必要ですよね。
Webにおいて“ユーザーの目に触れやすくする”ためには、「SEO」の知識が必須です。
検索結果の上位にクライアントのホームページを表示させなければ、ユーザーに見つけてもらうことすらできません。
Web業界のコンサルティング営業は、日々アップデートするSEOの知識を取り入れ続けることが重要なのです。
クライアントのビジネスを把握するとき、分析力がなくては的確な解決策も見出せません。分析力をつけ、クライアントのビジネスを理解する手段を身につけましょう。
たとえばアクセス解析などの分析の知識は、Web業界のコンサルティング営業に欠かせないスキルです。
アクセス解析ではクライアントのホームページに“どんなユーザーが訪れ、サイト上でどんな動きをしたのか”が数字で明らかになります。
分析の結果によって課題が明確になり、有効な解決策を提案することができるのです。
根拠のある提案はクライアントにも受け入れられやすいため、分析の知識と実践スキルは必ず身につけておきましょう。
Webコンサルティング営業は「営業」と「コンサルタント」の要素を併せもつ職業ですから、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力、マーケティングなどの分析をおこなう能力が求められます。
ここでは、Webコンサルティング営業に向いている人について紹介します。
とくに「営業」の要素では、第一印象は重要です。
Webコンサルティング営業では、モノやサービスだけではなく、Webコンサルティング営業自身の分析や提案も売り込みます。
「この人の提案なら信用できる」とクライアントに思ってもらえるよう、第一印象から信頼を得られるようにしなければなりません。
身なりを整え、笑顔でしっかりと挨拶ができること。アイコンタクトを有効に使って会話ができること。
簡単なようですが、これらすべてを初対面の方を相手に自然に振る舞える人はそう多くはないのです。
Webコンサルティング営業では丁寧なヒアリングが成功の鍵。
普段から相談されやすい・聞き上手だといわれる人は、Webコンサルティング営業に向いているといえるでしょう。
「営業」も「コンサルタント」も高いコミュニケーション能力が必要とされますが、コミュニケーション能力の基本は「話す・聞く」のバランスです。
サービスを売り込みたいあまりに、一方的に話してしまっては「話を聞いてくれない人」と認識されます。
しかし、とにかく話を聞くぞ!とクライアントの話を聞いているだけでは、逆に「話しても手応えがない人」と認識されてしまうでしょう。
ヒアリングにおいてクライアントが満足するまで話を聞くことは大切ですが、ただ聞いているだけではNG。「話す・聞く」のバランスは3:7ほどの割合がベストです。
クライアントが考えている問題点や課題などをしっかりと聞きながら、相槌をうったり、クライアントの言葉を言い換えてみましょう。
また、自分の意見が求められるときには簡潔にしっかりと話すなど、「この人は聞き上手だけれど、自分の意見もきちんと話せる」と思わせることが重要です。
コンサルタントの要素では、クライアントのビジネスを客観的に分析する能力が必要不可欠です。
物事をさまざまな面から見つめ、情報収集をして分析することが好きな人に向いています。
また、分析は数字でおこなうことがほとんどですから、数字を用いた正確で綿密な作業に抵抗がない人にも向いています。
Webコンサルティング営業の重要な要素のひとつであるプレゼンテーション能力では、伝える力が必要です。
普段から人に何かをおすすめしたり、物事の魅力をさまざまな方法でアピールできる人こそWebコンサルティング営業に向いています。
クライアントのビジネスを分析し「ここが課題なので、この解決策が適しています」としか伝えられないWebコンサルティング営業は、有能とはいえません。
その解決策がなぜ必要なのか、導入することによってどんなメリットがあるのか?クライアントが解決策を導入したあとの未来を具体的にイメージできるように説明し、期待を持って提案を受けられるように売り込みましょう。
Webコンサルティング営業は、クライアントのビジネスをしっかり理解できていなければなりません。
理解できていないままではヒアリング・分析・提案すべてにおいて内容が薄くなってしまい、クライアントの信頼を得ることはできないでしょう。
クライアントのビジネスのジャンルに詳しくない場合でも、ヒアリング前には最低限の知識を取り入れておくことは基本です。
詳しくない分野でも積極的に学ぶことができる人に向いているといえるでしょう。
コンサル業界の新人向けの本として書かれていますが、ビジネスの基礎が詰まった本です。
「究極のベーシックスキル30選」というキャッチコピー通り、一生使える・即実践できるスキルがまとめられています。職種を問わず、全ビジネスマンに読んで欲しい一冊です。
タイトル | コンサル一年目が学ぶこと |
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基本情報 | 大石 哲之(著)│ディスカヴァー・トゥエンティワン│発売日:2014/7/30 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/4799315323 |
「法人向けコンサルティング営業の指南者」として全国を飛び回る著者が解説する、「ただ売るだけではない、コンサルティング営業のノウハウ」が詰まった一冊。
“ご用聞き”の営業から脱するための顧客との関わり方が学べます。
タイトル | 法人営業で成功するにはコンサルティング力を磨け!―売れる営業部にするための処方箋 |
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基本情報 | 大森 啓司 (著)│同友館│発売日:2015/6/9 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/4496051362 |
Webサイトで成功を収めるために必要な「ゴールの設定」「データの見方」に加え、改善施策のための基本的な知識や分析についてわかりやすく解説しています。
Webマーケティングに関わる人は手元に置いておきたい本です。
タイトル | 現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書【改訂2版】 |
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基本情報 | 小川 卓 (著)│マイナビ出版│発売日:2018/6/19 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/4839965463 |
コンサルティング営業は、クライアントの業界トレンドにも敏感でなければなりません。常に幅広い業界のニュースをインプットしておきましょう。
全研本社が運営する“集客・広告戦略”の事例や情報を豊富に掲載するメディア「キャククル」では、業種別のマーケティングの考え方や手法を解説しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
Webコンサルティング営業になるために、特別に必要な資格はありません。
しかし、Webコンサルティング営業を名乗るのであれば、しっかり勉強をしてコンサルタントとして機能できるようになる必要があります。
Webコンサルティング営業にアナリティクスの知識は必須です。実際に触りながら学ぶこともできますが、機能を有効活用するためにもしっかり学ぶと良いでしょう。
こちらは、Googleが公式で用意している認定資格です。
学習が終わった後で試験を受けるコースなので、学びながら認定を受けることができます。勉強がてらとっておいて損はない資格といえます。
「Google アナリティクス
個人認定資格(GAIQ)」詳細
Webコンサルティング営業の仕事は現在とても注目されており、多くの企業が求めている存在です。未経験でも入社可能ですが、営業経験があることが条件となることが多いです。
Webコンサルティング営業を目指すのであれば、まずは“営業職”で2年以上の経験を積むのがおすすめです。
営業として経験を積み、コミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルを身につけながら、WebマーケティングやSEO、分析などの知識を取り入れましょう。
当メディアを制作・運営する「全研本社」では、情報サイト制作における独自のマーケティングからSEO、訴求ノウハウを蓄積しています。
その分営業職も学ぶことは多いですが、そのノウハウを以て制作スタッフ・運用スタッフと共にクライアントのWeb成果を最大化していくことがミッション。
そして、営業だからこそ求められるビジネス観点からクライアントのさらなる成果拡大につなげることができる為、他の営業では味わえないやりがいのある仕事が叶います。気になった方はお気軽にお問合せ下さい。
Webコンサルティング営業職から、そのコンサルティングスキルや経験を活かしてWebディレクターへと転身する人もいます。
Webコンサルティング営業職で培ったWebマーケティングの知識をはじめ、クライアントにヒアリングをし、課題を発見して解決策を提案してきた経験や知見は、Webディレクターの業務領域ともかぶるところが多々あり、Webディレクターになっても大いに役立ちます。
また、人とのコミュニケーションが重要であるWebディレクター職では、営業経験者ならではの対人スキルや調整スキルが武器になります。
とくに、営業視点を持ったWebディレクターは、「サイトの成果」に何よりこだわり、クライアントの思いを汲んだ制作を進められるという点でとても重宝されるでしょう。
エントリーシートや履歴書、面接などでは、そうした営業経験で得たスキルを存分にアピールしましょう。
「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
これを読めばイメージが掴めます!
クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪
さとゆり
前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!