Webディレクターと一緒に仕事をすることも多い「サーバーサイドエンジニア」。
この記事では、Webディレクターにとって身近なIT系制作職「サーバーサイドエンジニア」に注目し、サーバーサイドエンジニアの仕事内容から、年収目安、キャリアパス例を調査しました。サーバーサイドエンジニアからWebディレクターになる方法についても紹介します。
目次
サーバーサイドエンジニアは、プログラマーとセットで動いてひとつのシステムを完成させます。仕事内容を時系列にそってご紹介していきましょう。
まずこちらは、サーバーサイドエンジニアの仕事です。クライアントに確認した内容をもとに、必要なサーバー台数やスペックを検討する作業となります。
サーバーに障害が起きた際、Webサイトが表示されなくなってしまうことを防ぐために予備サーバーを用意する「冗長化」や、ひとつのサーバーに負荷がかかりすぎないよう負荷分散することを考えるのも、この段階です。
サーバーサイドエンジニアがサーバーを構築するための設計書をまとめたら、次はプログラマーの出番です。
実際にサーバーが動くようにプログラミング言語を用いてプログラミングを行い、サーバーが正しく動くように構築します。
完成したサーバーが設計書のとおりに動作するか確認します。こちらは、サーバーサイドエンジニアのみで行うこともあれば、プログラマーとともに行うこともあります。
設計書どおりに構築したにも関わらず正しく動作しない場合は、設計書を見直す必要もあります。クライアントに納品してから不具合が出ないよう、しっかりとチェックしましょう。
サーバーは構築して終わりではありません。障害やエラーが発生した際にログを解析し、原因を究明したり、日々のメンテナンスを行ったりしながら、正常に動作させ続けることが重要です。
また、サーバーには悪質な攻撃が及ぶことも。この運用と保守、ならびにセキュリティ対策を行うのは、サーバーサイドエンジニアの役割となります。
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※データ引用元:「求人ボックス 給料ナビ ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」(https://求人ボックス.com/ITエンジニアの年収・時給)
こちらはITエンジニア全体の平均年収の目安ですので、スキルや経験によってはさらに上を目指せることもあり、実際の求人で、サーバー構築のみではなくバックエンドエンジニアまで広げてみると、700万円前後の年収を提示する求人も見つかりました。
専門性の高い職種ですので、技術力や対応領域を増やしていくことで、大きな年収アップを望めるでしょう。
サーバーサイドエンジニアに適性があるのは、例えばこういうタイプの方です。
サーバーサイドエンジニアは、クライアントの要望をもとに要件定義をまとめ、設計書を作成します。その要望を正しく理解し、必要なサーバー台数やスペックについて考えるためには、理解力が必要です。
また、要件定義をまとめている段階で「ここはこうしたほうがよさそうだ」など、気になったことを潰していく能力もあるとよいでしょう。
クライアントやプログラマーとともに適切なサーバー環境を構築するためにどうすればよいか熱心に考えられるような向上心のある人に向いているといえるでしょう。
サーバーサイドエンジニアのキャリアパス例について紹介します。
サーバーサイドエンジニアとして、サーバーに関するより深い知識や高度なスキルを得ることができたなら、そのままスペシャリストの道に進むことができます。
たとえば昨今需要が高まっているAWSやAzureについて突出した知識やスキルを持っていれば、現在勤めている会社で新たな領域に踏み出す際にも、転職する場合にもあなたの存在は重宝されるはずです。
サーバーサイドエンジニアとしての力量を証明するために「Microsoft Windows Server 2016認定試験」のような資格を取るのもよいかもしれません。
また、「AWS認定」や「Microsoft Azure認定試験」のような、特定のサーバーに関する知識やスキルを証明する資格を取ることも、転職などの場面で役立つことでしょう。
サーバーサイドエンジニアからのキャリアアップを検討している場合には、インフラマネージャーを目指すのが一般的です。
これはインフラ周りの業務に携わるエンジニアたちを管理するマネージャーですので、チームを束ねる力やコミュニケーション力、マネジメントスキルなどを求められることにもなるでしょう。
サーバーサイドエンジニアとしてサーバー周りの業務に携わっているときとは、まったく違った責任を負うことになりますが、プロジェクトを完遂したときの達成感はひとしおです。
ひとつの領域に特化した仕事だけではなく、多人数をまとめることにも挑戦したいという気持ちがある方であれば、インフラマネージャーを志してみてはいかがでしょうか。
サーバーサイドエンジニアは他のエンジニア職への転身を目指しやすい職種です。
サーバーサイドエンジニアも扱うことの多いネットワーク周りのエンジニアに、データベースエンジニア、セキュリティに特化したエンジニアなど、サーバーサイドの業務を通じて触れる領域はたくさんあることでしょう。
その中で興味の湧いたものがあれば、そこを新たな目標地点として設定してみてもよいかもしれませんよ。
サーバーサイドエンジニアという仕事は、独学で勉強するのはかなり難しいでしょう。
サーバーの知識以外に技術力も問われる世界ですので、必要であれば養成スクールやオンライン講座を受講するなどして基本的な知識と技術力を磨きましょう。
その後はまずWeb制作会社や事業会社に就職し、サーバーサイドエンジニアとして実践経験を積んでいきましょう。
スキルと経験が積みあがっている頃には、Webサイト制作に関する一連の工程も理解ができているはずですし、サーバーサイドエンジニアとして様々なWebサイトのサーバーやデータ構築を開発してきた経験、そしてその構築の中で作業の効率化を図る機能知識が身についているはずです。
これらの専門的なスキルや経験、知見はWebサイト全体のよりよい仕様設計や品質管理、進行管理等を行うWebディレクターになっても役立つ視点とスキルです。
ジョブチェンジや転職活動時には、ぜひそうした“他では得難い専門領域の知見”についてアピールしてみてください。
「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
これを読めばイメージが掴めます!
クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪
さとゆり
前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!