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ヒアリング力

「Webディレクターになるなら持っておきたいスキル・知識」をテーマにお届けするコンテンツ。
今回は「ヒアリング力」をピックアップ。
サイト制作は好きだけど、クライアントヒアリングは苦手という方も多いのではないでしょうか。ここでは、ヒアリング力の鍛え方や、ヒアリング時に気を付けたいポイントをまとめました。

目次

なぜWebディレクターには
ヒアリング力が必要?

クライアントは必ず何らかの目的があってサイト制作を発注されています。
Webサイト制作をスタートする前に、まずWebディレクターはその背景をお聞きし、クライアントの課題や悩み、要望を把握します。そしてその課題を解決したり希望を叶える具体的な目標と数値を設定し、次にその目標を達成するための戦略設計を立てていきます。
これが制作するWebサイト全体の軸であり、指針となります。

つまり、「価値あるWebサイト」を創るためには、最初にクライアントから必要な情報をしっかりヒアリングできていなくてはいけません。
もしこのヒアリングで質問の趣旨がずれていたり、引き出した情報が浅かったり、聞くべきことが聞けていなかったりすると、その後の戦略設計も、そしてサイト制作自体も難航し、結果的にクライアントがサイトを制作した目的を果たせないサイトが完成してしまうでしょう。

だからこそ、クライアントヒアリングはとても重要な工程であり、それを担当するWebディレクターのヒアリング力と準備力にかかっているのです。

ヒアリング力を鍛えるために
効果的な方法とは?

仮説を立てる

行き当たりばったりでヒアリングをしてはいけません。
必ず事前にヒアリングシートを用意し、当日クライアントに質問すべきことをまとめておきましょう。

そうすると、事前にクライアントのホームページやIRサイト、プレスリリース、ニュースやSNS、クライアントの競合、業界などを調べると思います。
その準備を進めるときに、ヒアリング力を上げるコツとして、「仮説を立てる」ことがポイントです。
この質問をしたらクライアントはどのような回答をされるだろうか、と、質問と想定回答をセットで考えていくのです。

仮説を立てようとすると、相手の立場や相手の状況に立って想像するようになります。
これを続けると、ずれた質問をしづらくなりますし、相手から「コイツ、全然わかってないな」と思われることも少なくなるでしょう。

また、仮説を立てていけば、実際のヒアリングのときに相手からまったく違う回答が返ってきたとしても「私は先日の△△のニュースを拝見して、きっと××が理由だと想像していたのですが、〇〇だったとは意外でした。なぜ〇〇が原因と考えておられるのか詳しくお聞ききしてもよろしいですか?」と深堀した質問をすることができます。

サイトの構成やコンテンツを
事前に考えておく

ヒアリングの結果によってはあとから全部変更になることももちろんありますが、ヒアリングに行く前から、これから制作するサイトの構成やコンテンツ、ターゲットイメージなどのアイデアを準備しておくことはおすすめです。
これも「仮説を立てる」と近いのですが、ヒアリングの流れやクライアントの要望をある程度先に想定し、「どんなサイトを納品するかイメージしておく」ことで、何を特に詳しく聞き出すべきか、どんな参考サイトやコンテンツアイデアを準備していくかなど、具体的な事前準備ができます。

大抵のクライアントは、なんとなく欲しいサイトのイメージはあるのですが、それはとても曖昧で、細かいコンテンツやサイトの設計までのイメージは持っていません。
だからこそ、ヒアリングをしながらWebディレクターが、「商品の強みは〇〇なんですね。だったら例えばこんなコンテンツがあると、御社の商品の魅力がよく伝わりそうですよね」「その課題を解決するなら、例えば他社だとこんな設計のサイトを制作しました」などとクライアントに提案ができます。

ヒアリングと同時に、構成やコンテンツ、設計についてのアイデアや提案を小出しにしていくことで、早い段階からクライアントと具体的なイメージをすり合わせていくことができるのです。

Webディレクターがヒアリングする際に気を付けたいことは?

Webディレクターがヒアリングする際に意識しておきたいポイントをまとめました。

クライアントを質問攻めにしない

取材する内容をヒアリングシートにまとめるのは基本ですが、シートに沿って質問することに夢中になって、クライアントを質問攻めにするケースが見られます。
これだと表面的な取材となってしまい本当に必要なことを聞き出せず、なおかつクライアントの信頼を奪う可能性もあります。相手の話にしっかり耳を傾け、コミュニケーションを取りつつ理解を言葉で表すようにしましょう。

積極的に提案をする

クライアントは、Web制作のプロの意見を求めています。ヒアリングを「聞き取るだけ」の場と思わず、クライアントの要望に対する提案を積極的にしていきましょう。
ただし、相手の話を遮ったり、制作側の都合に合わせた提案はNGです。

プロとして堂々と振る舞う

新人Webディレクターにありがちですが、初めてのヒアリングでもプロとして堂々と振る舞う姿勢は大切!
ディレクターが自信のない顔をしていたら『この人に任せて大丈夫だろうか…?』と、クライアントも不安になってしまいます。最悪の場合、契約を打ち切られる可能性も。自信を持って受け答えをするためにも、前工程の市場調査はとても重要な役割を果たしているのです。

ここで間違っていけないのは「堂々と振舞う=驕る(おごる)」ではないということ。
プロとしての立ち振る舞いとは、あくまでも謙虚さを保ちつつ自信を持ってコミュニケーションを図ることです。偉ぶったり、調子に乗ると、会社の信頼もあなたの信用もなくなります。注意しましょう。

新人Webディレクターの働く現場に突撃!
デスクでカメラ目線で微笑むさとゆり
先輩とミーティング中のさとゆり
構成ラフ考え中… 先輩とミーティング

「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
 これを読めばイメージが掴めます!

クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪

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新人Webディレクター

さとゆり

前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!

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