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市場調査・業界分析

クライアントの業界について、さまざまな情報をリサーチする市場調査。
サイト制作では最初にクライアントからのヒアリングを行いますが、この前準備として市場調査はかかせません。
知識が浅いとクライアントから「本当に大丈夫かな」と不安に思われたり、突っ込んだ取材ができず潜在的なニーズを取りこぼしたりすることもあるからです。

コンテンツの情報源としてだけではなく、クライアントに安心してもらう、コミュニケーションを活性化させるためにも重要な市場調査。Webディレクター自らが積極的に行いたい仕事の1つです。

目次

Webディレクターが行う市場調査・業界分析とは?

市場調査とは、企業が商品やサービスを提供するために必要な顧客情報をリサーチすること。つまり、クライアントの業界について調査を行うことです。

Webサイト制作ではじめに行われるのはクライアントからの要望を聞く「ヒアリング」ですが、このヒアリングの準備として市場調査は欠かせません。
クライアントの要望だけでなく潜在的なニーズを聞き出すには、市場調査によってクライアントの業界を深く知っておくことが必須です。

ヒアリングはWebディレクターの重要な仕事のひとつ。その事前準備ともいえる市場調査も、Webディレクターがしっかりとやっておくべき仕事です。
他の人に任せきりで、ディレクターが何も知らない…なんてことがないようにしましょう。

市場調査の流れ

Web制作をスタートさせる前の準備として、市場調査は必要不可欠。では、具体的にはどのように進めていくのでしょうか?以下にまとめてみました。

市場調査の目的を明確化する

まず、「何のために市場調査を行うのか」という目的を明確にすることが大事。
調査の目的をハッキリさせることで、どんな手法でどのように調査をすべきかが分かり、効率よく市場調査を進めることができます。

市場調査の計画を立てる

目的が決まったら、次は調査計画の立案です。
ここでは、どのような方法で調査を行うかを決めていきます。

市場調査の方法はネット調査・郵送調査・グループインタビューなど多種多様ですが、調査の目的と計画に沿ってふさわしいやり方を選んでいきます。
方法だけでなく、いつまでに市場調査を完了させるかといった期限を設定することも大切です。

情報収集

計画が固まったら、いよいよ情報収集に移ります。市場調査においてとくに時間のかかる部分ですが、この情報収集こそが市場調査の質を左右するものです。
できる限りの時間をかけて、妥協せず必要な情報を集めるようにしましょう。場合によっては、外部の専門業者に委託することもあります。

情報の分析・レポート作成

十分に情報収集ができたら精査と分析を行い、その結果に基づいてレポートを作成します。
このレポートはただ調査結果をまとめるのではなく、その後のヒアリングにどう活かすかを考えて作成することが重要です。

市場調査のポイント・注意点

市場調査において、Webディレクターが注意すべきポイントをまとめてみました。

目的を忘れない

市場調査で念頭に置きたいのが、調査の目的を忘れないということ。
目的が曖昧になると作業効率が悪くなったり、単に調査結果をまとめたりすることだけが目的となってしまうこともあります。

費用対効果を考える

市場調査はWeb制作において必要不可欠なものですが、お金をいくら使ってもいいというものではありません。
かけられる費用に対してどの方法が最も効果を挙げられるかを考慮し、合理的に作業を進めていくスキルも重要です。

内部のみの調査にこだわらない

市場調査の精度は、正確性・公平性が保たれてこそ高まるもの。
内部スタッフのみで調査を進めようとすると、どうしてもこの部分をキープできないことがあります。 品質を上げるためには、すべてを内部でまかなおうとせず、市場調査を専門とするプロの手を借りることも視野に入れておきましょう。

市場調査に役立つ書籍を紹介

市場調査は、よりよいWebサイト制作を行うために非常に大切です。
とはいえ市場調査に関する知識がない状態では、どのように情報収集をすべきか、集めたデータを元にどう分析を進めていけばよいのかと、要所要所で立ち止まってしまうかもしれません。
ここでは、市場調査の知識やスキルアップを図るために役立つ書籍を、5冊紹介します。

『マーケティングリサーチと
データ分析の基本』

本書は調査会社マクロミルの執行役員により執筆されました。市場調査のプロが執筆しているため、納得感は高いのではないでしょうか。

本書には「なぜ市場調査が必要なのか」という前提部分の解説から、実際の情報収集や分析の進め方、分析したデータから行う具体的なアクションまで、市場調査の手順がまとまっています。
市場調査やデータ分析について入門的な内容が含まれるため、これから市場調査を行う方にも、市場調査でつまずいてしまった方にも、おすすめの内容です。

特に市場調査を始めたばかりの方にとって役立つ情報が集まっていますが、読了後もデスクの片隅に置いておいて損はないでしょう。
市場調査を進める中でふと疑問が湧いてきたときに、きっと役立つ1冊です。

タイトルマーケティングリサーチとデータ分析の基本
基本情報中野 崇 (著) │すばる舎│発売日:2018/4/8
URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4799106945

『たった一人の分析から
事業は成長する
実践 顧客起点マーケティング』

誰もが知る日用品メーカーのP&Gから、ロート製薬にロクシタン、さらにスマートニュースのヒットを生み出してきた敏腕マーケターの西口一希氏によって書かれた1冊。

市場調査といえば膨大な顧客情報を収集することに始まり、そこから有益な情報を引き出したり、とある仮説を生み出したりするイメージがあるのではないでしょうか。
本書には、たったひとりの顧客データを元に市場調査を進める「顧客起点マーケティング」のノウハウがまとめられています。

「広く浅く知るより、狭く深く知る」…その重要性と、そこから得られる情報とはなにかが、この1冊から分かるかもしれません。
幅広い分野で確かな実績を残した西口氏ですが、数ある成功の裏には失敗も。実績ベースでまとめられた本書を読み終える頃には、市場調査の基礎がしっかり身についていることでしょう。

タイトルたった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング
基本情報西口 一希 (著) │翔泳社│発売日:2019/4/8
URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4798160075

『いちばんやさしい
Googleアナリティクス 入門教室』

市場調査におけるデータ分析やレポート作成の場面で、解析ツールの活用は必須です。
本書では解析ツールとしてメジャーであるGoogleアナリティクスの使い方を、豊富な図解とイラストによって解説しています。

各見出しの冒頭は登場キャラクターによる会話から始まり、とっつきやすい印象です。テキストも親しみやすい文体で、小難しさは感じられません。

なぜGoogleアナリティクスを学ぶのかという根本的な部分から、基本の操作方法や用語の解説が本書には含まれています。
その後は初期設定の方法に、最初に行うべき8つのおすすめ設定などについて書かれ、初心者でも順を追ってGoogleアナリティクスの設定を行えるようになっています。

読み進めるうちにデータの見方やユーザーの行動把握、レポートの活用方法について学べるようになっており、読了する頃にはGoogleアナリティクスの基礎的な使い方はマスターできそうな内容。
応用機能も紹介されているので、Googleアナリティクスを使い始めて日が浅い方にもおすすめです。

タイトルいちばんやさしい Googleアナリティクス 入門教室
基本情報小川 卓 (著), 工藤 麻里 (著)│ソーテック社│発売日:2019/4/20
URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4800712335

『共感SNS
丸く尖る発信で仕事を創る』

昨今、誰もが当たり前に使っているSNS。
SNSを情報収集の場として活用している方もいれば、自らでSNSによる情報発信を行っている方もいます。

近頃は企業やお店もSNSで評価される時代です。
市場調査をする際、SNSから情報を得たり、業界の動向を探ったりする方もいらっしゃることでしょう。 このような現代において、ユーザーに刺さるSNS発信のポイントはなんなのか。
本書ではTwitter、Instagram、YouTubeをメインに紹介しながら、使い分けのコツを解説しています。

市場調査を依頼してきたクライアントの中には、会社としてSNSの企業アカウントを所有しているところもあるのではないでしょうか。
もしSNSでの情報発信に迷っていたら、本書の内容を参考にアドバイスができるかもしれません。
ビジネスシーンにおけるSNSの活用を検討しているなら、一度読んでおきたい1冊です。

タイトル共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る
基本情報ゆうこす(著)│幻冬舎│発売日:2019/5/31
URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4344034724

『ECサイト[新]売上アップの鉄則119
オムニチャネル時代の
集客から接客まで』

本書は、実に7,000社ものECサイトを支援した実績を誇る株式会社いつも.より発行されている1冊です。

ネット通販や小売業など、商品やサービスを販売するクライアントなら常に抱えているであろう、売上アップに関わる課題や悩み。
それを叶えるためのWebサイト制作から、広告・SEO対策、リピーター施策など、数々のノウハウがこの1冊には詰まっています。その数なんと119。

気になる本書の中身はオールカラーで、図解も豊富。119の鉄則ごとに見開きで完結する構成になっていて、読みやすくなっています。
また、書籍を購入することで、スマホやPCにPDFデータとして本書をダウンロードすることも可能に。
書籍を持ち歩かずともどこでも読める手軽さは嬉しいですね。

今後さらに拡大していくことが予想される、ネット通販業界。ECサイトを抱えるクライアントのお悩み解消に役立つ情報の数々を、本書から仕入れてみてはいかがですか?

タイトルECサイト[新]売上アップの鉄則119 オムニチャネル時代の集客から接客まで
基本情報株式会社いつも. (著)│KADOKAWA/アスキー・メディアワークス│発売日:2015/7/29
URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4048690140

市場調査はプロジェクト成功への第一歩!

プロジェクトを進める前段階としての市場調査に、Webディレクターが関わることは非常に重要です!
なぜなら、今後クライアントと直接話をして企画を進めるのはWebディレクター。中心人物であるWebディレクターがクライアントの業界のことを知らないのでは、Webサイトを作ることはできません。

Webディレクターはさまざまな仕事を同時進行することが多いため、なかなか市場調査のみに時間を割くことはできないかもしれませんが、クライアントの信用を得るためにも必ず調査に携わり、自分の意見を持つようにしましょう。

Point
【ひとこと】
全研本社の「市場調査」で行っていること

私たち全研本社のWebディレクターが作るサイトは主に「メディア」と呼ばれるもの。
世の中の情報をユーザーに正しく伝え、価値を提供することがサイト制作の大きな目的です。
そのためにも、市場を知るということはとても重要と考えています。

Webサイトにて商品やサービスを魅力的に見せるためには、クライアントの情報はもちろん大切。ですが、クライアントの情報だけではWebサイトは作れません。
例えば、その商品がブルーオーシャン市場なのかレッドオーシャン市場なのか、競合他社と比べてどの程度の認知度なのかなど、市場規模での知識が必要です。

全研本社では専門チームによる市場調査を行ったあと、業界に精通するべく各担当者がさらに知識を深掘りします。
Webや書籍での情報収集に加え、現地調査や体験をし、まだ日の目を見ていない隠れた価値も余すところなく取得する方法を取り入れています。

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新人Webディレクターの働く現場に突撃!
デスクでカメラ目線で微笑むさとゆり
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「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
 これを読めばイメージが掴めます!

クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪

hello 新人Webディレクターさとゆり
新人Webディレクター

さとゆり

前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!

デスクでカメラ目線で微笑むさとゆり
先輩とミーティング中のさとゆり
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