Webディレクターを目指す人や、Webディレクターとしてスキルアップしていきたい人に役立つおすすめ本の紹介をまとめました。
WebディレクターになりたてでWeb制作やWebディレクションは初心者の方から、中堅のWebディレクターまで、ぜひ参考になさってみてください。
目次
Webディレクターは、ざっくりいうと、Web制作のプロジェクトを管理・監督する立場の人のことです。
プロジェクトの中心となり、スケジュール管理・コンテンツの品質管理・クライアントと制作者との橋渡しといったディレクションが主業務となります。そのため、業務遂行には多くの知識とスキルが必要と言えるでしょう。
そうして知識と経験を重ねるようになると、つい「このクライアントはWebのことがわかっていない」「このデザイナーはセンスがない」など、他者に対して不平不満を抱くことがあるかもしれません。
しかし、多くの場合は相手の問題を責めたり変えようとするより、自身のディレクション力を見直すほうが、事態は好転します。
今回は、上記のような思いを抱きがちなWebディレクターに、ぜひ読んでほしい本をご紹介します。
本書は「受発注ワークフローと基礎知識」「ビジュアルデザインの要件定義」「提案依頼〜発注」「制作と運用」の項目に別れ、それぞれ現場に即したストーリーと問題〜解決の考え方が書かれています。
注目したいのは、WebディレクターやWebデザイナーといった「作る側」の視点だけでなく「発注者」の視点が書かれている点です。
勉強熱心なWebディレクターほど、新しい技術やテクニック、解析方法、旬のデザインなどを学び、取り入れようと日々苦心しています。
ですが、そういった努力がなかなか実らず、「クライアントのYESがいただけない……」「うまく現場が回らない……」という悩みがあるのなら、それはクライアントの要望をうまく汲み上げ、ニーズを制作者側へ十分に伝えられていないからかもしれません。
発注者がどれだけの知識を持ち、具体性を持ってWebデザインを発注しているのか、ディレクターを含めた制作者側は意外と知らないものです。
そのため、クライアントの言葉を鵜呑みにしてディレクションを進めてしまうと「最初イメージしていたものと、なんか違うんだよね」と言われてしまいかねません。
あるいは、ディレクターが持ち帰った指示に対してデザイナーがイメージとは全く違うデザインが上がってくることもあるもの。
それに対して事細かに修正指示を入れると「どっちがデザイナーかわからないじゃないか」なんて愚痴をこぼしてしまうことになりがちです。
デザイナーとしては「そっちの指示どおりに作っただけなのに」と反論したくなるでしょう。
本書は、そうした現場でつまずきがちな「あるある」の原因と解決のための考え方を、具体例を交えて解説しています。
「発注者」「ディレクター」「デザイナー」といった各関係者の立場からの視点が書かれており、プロジェクト進行のために抑えなければならないキモがまとまっている、技術書ではなかなか学べない一冊と言えるでしょう。
タイトル | Webデザイン受発注のセオリー デザインコントロールが身につく本 |
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基本情報 | 片山 良平 (著)│ワークスコーポレーション│発売日:2011/9/8 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/486267111X |
Webサイトの構築プロジェクト全体の現場監督を担うWebディレクター。その重要な仕事のひとつが、「最終的な目的が何か」を見極め、「どのようにその目的を達成するか」の戦略を描くこと。
いわば、狙った成果へと導く設計図を描く、戦略コンサルタントのような視点と行動が求められるのです。
Web制作の実務は好きだけれど、企画提案を行うプレゼンではよく上司やクライアントから「方向性がずれている」「成果が出るイメージが沸かない」と言われる……。
サイトマップや構成案作成時に何度もボツをもらってしまう……。編集やデザインディレクションは得意だけれど、戦略立案はニガテ……。などで悩むWebディレクターにおすすめの本がこちら。
発売2週間で即増刷し、1万部突破した本書。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社にて32歳でシニアマネージャーを務め、ファーム内で数パーセントの人材に限られる最高評価(Exceptional)を4年連続で獲得した気鋭の戦略コンサルタント・望月安迪氏による「成果を得るための思考の“型(フレームワーク)”」が余すところなく書かれた名著です。
すべての仕事の出発点となる「目的」から思考を広げていくフレームワークをベースに、それを実行に落とし込むための5つの基本動作(認知・判断・行動・予測・学習)を分かりやすく解説してくれているので、戦略立案をどのように立てていけばいいのか自信がない方や、サイト提案時にクライアントや上司からつっこみが入ってしまいがちな方も、何が自分の戦略や提案に足りないのか、どんな準備や調査をしていけばよいのかがわかります。
望月氏が教えるあらゆる業界・職種に通底する思考の型は、「目的」を見据えてサイト制作を指揮し、思い描いた成果を出さなくてはいけないWebディレクターにとって、非常に勉強になる内容であるはずです。
タイトル | 戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法 |
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基本情報 | 望月 安迪 (著) │ディスカヴァー・トゥエンティワン│発売日:2022/3/25 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/479932831X |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、世界的な働き方改革が進みました。その大きな変化の一つが「テレワークの一般化」でしょう。
メンバーやクライアントと密にコミュニケーションを取りながらWeb制作プロジェクトを進行していくWebディレクターにとっては、これまでオフィス内やアポイントでいくらでも対面コミュニケーションが取れていたプロジェクト関係者たちとのコミュニケーションがオンラインのみとなり、信頼関係の構築やタスクの進捗状況把握などが一気に難しくなったと感じている方も多いに違いありません。
そんな急速に進むオンライン化の中、より現在の環境にフィットしたコミュニケーションスキルを磨きたいWebディレクターにおすすめの本がこちら。
“テレワークでも成果を上げる秘訣はコミュニケーションの仕組みにある”と訴える本書には、テレワーク下のオンライン環境でも、いかにチームメンバーと信頼関係を築き、お互いが気持ちよくパフォーマンスを発揮するコミュニケーションを実現するかの方法が詳しく書かれています。
Webディレクターとしてメンバーとのオンラインコミュニケーションに悩む方、テレワークメンバーとの意思疎通にストレスを感じている方、どのような環境下でも変わらないチームマネジメントの方法を模索されているマネージャーの方などにおすすめ。
今後もどんどん進んでいくと思われる、オフィスレス・通勤レスといった「新しい働き方」が進む時代の変化に合わせた具体的なオンラインコミュニケーション法を学ぶことが出来ます。
タイトル | テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書 |
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基本情報 | 池田 朋弘 (著) │マイナビ出版│発売日:2020/11/27 |
URL | https://www.amazon.co.jp/dp/4839974381 |
Webディレクターは、サイト制作の最初から最後まで中心となって関わることができる点がとてもやりがいがあり、面白い職種ですが、一方で職域が広く、基礎的なWeb制作の知識から現在のITトレンド、戦略立案やプレゼンテーションスキル、チームコミュニケーションや進行管理、プロジェクトマネジメントまで、とても幅広い知識やスキルを求められます。
そのため、成長のためには日々勉強が欠かせない職種と言えます。
当メディアを運営する「Zenken」に所属するWebディレクターたちも、日々本を読んだり、社内研修を受けるなどして、勉強を欠かしません。
よろしければ、そんな当社Webディレクター紹介もぜひご覧ください。記事内では彼らのおすすめ本も紹介していますので♪
「Webサイト制作ってどう進めているの?」
「Webディレクターはどんな仕事をするの?」
これを読めばイメージが掴めます!
クライアントの課題解決のために、市場を分析、ターゲットを設定して企画を練り、コンテンツを創るWebディレクター。…と言われても、「Web制作がよくわからないから、いまいちイメージが湧かない!」という皆さんに、新人Webディレクターの一日を追いかけながら、Web制作の現場やWebディレクターの仕事の一部をご紹介します♪
さとゆり
前職はラジオディレクター兼ライター。Web業界未経験でWebディレクターになり丸1年♪ガッツと取材力が武器!