
WEBディレクターなら知っておきたいLINEの活用法
LINEのアカウントは持っていますか?LINEが登場する前は、携帯電話で人と連絡を取る手段は電話とメールを利用するのが一般的でした。しかしいまや老若男女問わず、あらゆる方がLINEを利用しています。
このLINEのアカウント、ビジネスアカウントとしても利用できることをご存知でしょうか。LINEの友だち一覧が表示される「ホーム画面」にある、「公式アカウント」というメニューがこれにあたります。
今回はLINEビジネスアカウントの使い方や、LINEならではの強みを解説。Webディレクターとしてその機能を理解しておくようにしましょう。
ユーザーと双方向のやり取りができるマーケティングツール
LINEはSNSの中でも、ユーザー同士のコミュニケーションを目的に利用されることが多くなっています。利用者も「LINE=人と連絡を取るアプリ」という感覚で使っているのが一般的なので、SNSとして認識している方は少ないかもしれませんね。
しかしWebマーケティングの観点においては、LINEもぜひ活用していきたいSNSツールのひとつです。
Webサイトの品質向上や集客のため、Webディレクターにはマーケティングスキルも必要です。
LINEは国内利用者が8,600万人(2020年10月時点)にものぼるSNSなので、うまく利用できれば非常に多くのユーザーに情報発信をすることが可能になるのです。
また、料金についてもフリープラン、ライトプラン、スタンダードプランと三段階用意されています。まずはフリープランでアカウントを作成してみて、実際に動かして機能性を見てみることができるのは嬉しいですよね。
WEBディレクターがLINEビジネスアカウントで行うこと
SNSを使ってマーケティングなどを行うのは、Webディレクターの中でも“SNSディレクター”と呼ばれるポジションの方が担う業務になることでしょう。
その仕事内容は、LINEやInstagram、Facebook、TwitterといったSNSを活用して自社サービスに関する情報発信を行うほか、認知度や品質向上を図ったり、キャンペーンなどの企画を展開したりすることです。
SNSによって得られる効果と役割は、サービスによって少しずつ違います。
たとえばInstagramは写真や動画を使って視覚的に情報を届けることが得意、Twitterは拡散力に優れるといった具合に、発信したい情報に合わせて使い分けることも重要です。
それでは具体的に、LINEビジネスアカウントでできることを解説していきましょう。
LINEチャット
LINEチャットは、普段使っている友だちとのトーク画面とほぼ同じ機能です。企業とユーザーで直接やり取りをすることができます。
ユーザーが企業のサービスや商品に関して問い合わせたいことがあるとき、電話や問い合わせフォームを利用することがありますよね。この問い合わせ先としてLINEのトークを利用できるわけです。
企業の営業時間外には自動応答メッセージを送る機能も利用できるので、ユーザーを放置することがないのが安心です。
ターゲティングメッセージ
LINEビジネスアカウントを友だちに追加してくれたユーザーに、メッセージを一斉送信できる機能もあります。
しかし、ときには「この情報は若い女性にだけ届けたい」など、ターゲットを絞りたいときもありますよね。
LINEビジネスアカウントでは、ターゲティングメッセージを送信することが可能です。これにより年齢や性別、居住地といったセグメントを絞って、より効果的にメッセージを送ることができるようになります。LINEビジネスアカウントを利用するなら覚えておきたい便利な機能ですね。
タイムライン投稿
LINEがSNSに分類される機能のひとつであるタイムライン機能も、ビジネスアカウントでは有効に利用できます。ユーザーが「いいね」やコメントをつけることができるので、友だち間での情報拡散に役立つのです。
ビジネスアカウントを友だち登録してくれているユーザーの枠を越えて、より多くのLINE利用者に情報を届けたいときはタイムライン機能が便利でしょう。
ショップカード
財布の中にいろいろなショップのポイントカードがあふれているという方、多いのではないでしょうか。
何円以上のお買い上げでポイント付与といったサービスを展開しているショップはたくさんあります。
よくお買い物をする方にとってはうれしいサービスですが、カードを忘れるとポイントをつけられなかったり、財布の中がごちゃごちゃでカードを見つけられず焦ってしまったりという不便な点もあるのが事実ではないでしょうか。
LINEビジネスアカウントなら、ショップカードを提供することも可能です。
これにより、かさばる紙のカードが不要になり財布の中はすっきり。スマホでカードを管理できるので、カードを忘れるという事態も避けやすくなりますよ。
クーポン・抽選
こちらもLINEビジネスアカウントでぜひ活用したい機能のひとつです。
アカウントを友だち登録してくれたユーザーにクーポンを発行することで初回購入を促したり、しばらく来店していないユーザーの呼び戻しに役立てたりと、クーポンはさまざまなシーンで役立ちます。
そのほか、「当選すれば○○が10%オフ!」といった抽選コンテンツを作成することも。定期的に発信することで、ユーザーの購買意欲を掻き立てることができそうですね。
法人向けLINEアカウントサービスは2019年に統合
なお、以前までLINEで登録できるビジネスアカウントは「LINE@」「LINEビジネスコネクト」など、いくつかの種類に分かれていました。
利用目的によって使い分けられるようになってはいましたが、2019年4月より統合され「LINE公式アカウント」という名前に生まれ変わっています。
以前の分類では「うちの会社はどのLINEアカウントを持てばいいんだ」と迷ってしまうこともありましたが、統合されたことにより悩まずシンプルに登録できるようになったのはうれしいポイントです。
統合されカスタマイズしやすくなったLINEのビジネスアカウント
LINE公式アカウントには、ユーザーへのメッセージ配信やタイムライン機能、LINEチャットといった基本的な機能はもとから搭載されています。
これに加え、欲しいオプションがあれば追加できる形式に。
たとえば、ユーザーの位置情報によって効果的にクーポンやメッセージを届ける「LINE Beacon」や、企業のキャラクターをスタンプにしてユーザーに無料配布できる「LINEプロモーションスタンプ」といったものがオプションとして用意されています。
企業としてLINEをどの程度活用するかによってカスタマイズできるのも、LINE公式アカウントの強みといえるでしょう。これを機にLINE公式アカウントでのマーケティングを検討してみてはいかがですか?
自社に合っていないなら利用しないのもディレクションのうち
LINEユーザーは日本国内に大勢います。自社サービスの情報をより多くの人たちに発信するために役立ちそうではありますが、取り扱うサービスによってはLINEではそこまでの効果を得られない場合も。
しばらく使ってみてコスパの悪さを感じたり、自社サービスには合わないという結論に達したりした場合は、利用を止める決断をするのもディレクション業務のひとつです。
合わないツールを使って苦労しながらマーケティングに取り組むよりも、より最適なツールを探して自社サービスのプロモーションを行うほうがよっぽど効率的ですよ。
メリットとデメリットをおさえたうえで運営しよう
LINEは国内利用者も多く、日頃から連絡手段として使われているため手軽に使うことができるSNSです。ほかのSNSで新たにビジネスアカウントを作るよりも、気軽に始められるというメリットがあります。
LINEならではの機能もあり、提供しているサービスとの相性がよければマーケティング手法として実に効果的なものとなることでしょう。
まずは自社サービスとの相性を見極めながら利用してみてください。合っていないと感じるなら、潔く引くことも大切です。
Webディレクターとしてさまざまなプロモーション手法の引き出しを用意しておくことは、マーケティングを成功させるために重要なこと。現在取り組んでいる手法が最善のものなのか常に分析しながら、より効果的な運用を模索していきましょう。